人材確保のアイデア紹介!企業の成功事例と失敗する理由も解説
少子高齢化をはじめとしたさまざまな理由で、多くの企業が人手不足に陥っています。
株式会社帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2023年1月)」によると、正社員について「不足」と感じている企業は51.7%となり、半分以上の企業が人材不足の悩みを抱えています。
このような人手不足の中、新しい人材を採用するためにコストをかけて採用活動を行っても、人材確保ができずに困っている企業は珍しくありません。
また、せっかく採用した人材も、定着せず早期離職してしまうというケースも見受けられます。
企業を存続させるために、人材確保を行うことは重要な課題です。
今回の記事は、人材確保のためのアイデアについて解説していきます。
CONTENTS
企業が人材確保が失敗する3つの理由
そもそもなぜ多くの企業は人材確保ができず、人手不足に陥ってしまうのでしょうか?
主に挙げられる理由は下記の3つです。
・採用活動の適切な設計ができていない
・今までの離職理由の把握と対策ができていない
・自社の魅力や組織課題が明確でない
これらについて解説していきます。
採用活動の適切な設計ができていない
採用活動を効果的に実施するために、まず、いつまでに何人採用するかといった目標を決める必要があります。その後、ターゲットを明確にし、求人媒体や求人広告の内容をしっかりと決めることで、自社が求めていた人材からの応募に繋がることができます。
もし求人広告を出しても応募がなかったり、自社に合わないような人材からの応募が多い場合は、採用活動における設計が適切にできていない可能性が高いです。
求める人材の基準やスキルを明確にしたり、競合の求人票を確認するなどして、自社のポジション二ングをしっかりと定め、採用活動の戦略をしっかりと練るようにしましょう。
今までの離職理由の把握と対策ができていない
人材確保ができない理由は、新規人材の採用ができないだけでなく、既存の従業員の離職率の高さもあります。
従業員が離職する理由で特に多いのが「給与が低い」、「労働時間や労働環境などの条件が悪い」、「職場の人間関係が良くなかった」といったネガティブな理由からです。
また、従業員が退職するときは、企業の雰囲気を悪くしないよう、「キャリアップ」といった建前をいうことが大半で、本音を聞き取ることは難しいです。
退職者本人からではなく、普段から働いてる従業員から、会社に不満がないかなどのアンケートを取り、なぜ従業員が退職するかの理由を把握するようにしましょう。
自社の魅力や強みが把握できていない
自社で働くことの魅力や強みが求職者に伝わらないと、採用予算をどれだけかけたとしても、応募を獲得するのは難しいです。
まずは、自社にどのような魅力があるかということを把握し、どのような表現を使えば求職者に伝わるかということを考えるようにしましょう。
人材確保を成功に近づけるアイデア6選
では、どのようにすれば人材確保を成功させることができるのでしょうか。
ここでは、人材確保を成功に近づけるためのアイデア下記の6選です。
・求める人物像を明確化しミスマッチをなくす
・募集方法や求人媒体を検討してみる
・採用面接の手順を見直して採用力を強化
・自社の魅力を応募者にアピールする
・労働条件や職場環境を整える
・評価制度やキャリアパスを見直す
これらについて紹介します。
求める人物像を明確化しミスマッチをなくす
まず求める人物像を明確化し、採用におけるミスマッチをなくすよう意識しましょう。
求める人物像を明確にすることで、具体的にどのような求人広告にするかという軸を決めることができます。
自社が本当に必要とする人物像を明確化するために、まず情報収集を行う必要があります。経営方針やビジョン、ヒアリングやディスカッションを通じて、幅広く情報を収集することでどのような人物が自社に必要か自ずとわかってきます。
情報収集後は、具体的に採用したい人材にどのような要件が必要か考えていきましょう。
その際に、以下の3点を確認するのがおすすめです。
・入社にあたって必要な資格・経験
・どのような性格の人が自社に向いているか
・即戦力が欲しいのか、伸びしろがある若手人材が欲しいのか
これらがまとまったら、採用する人材のタイプを具体的に言語化し、求人票の作成に取り掛かりましょう。
また、求める人物像をより明確にするためにペルソナを作成してみるのもおすすめです。
募集方法や求人媒体を検討してみる
採用ターゲットが明確だとしても、募集方法や求人媒体が適切でなければ応募を獲得することができません。
例えば、高難易度資格が必要な職業にも関わらず、アルバイト向けの求人媒体に求人を掲載しても応募を獲得することは非常に厳しいです。
自社が求める人材から応募を獲得するためには、どのような採用活動を行えばいいか知る必要があります。
求人媒体を選定する上で大事なのは、「媒体の利用者層を理解する」と「採用活動にどれくらいのコストをかけられるか」です。
仮に、求める人材の多くが利用している求人媒体でも競合他社が多いなら、目標の採用数を達成するには採用活動予算以上のコストをかける可能性もあります。そのような場合、リスクも高いため利用すべきではありません。
採用面接の手順を見直して採用力を強化
求職者は1つの企業のみを応募するわけではなく、複数の企業に対して応募しています。そのため、採用スピードが遅かったり、面接回数が多すぎたりすると、先に内定の出た他社へと入社を決めるケースも少なくありません。重要なのは、自社の採用要件に合わせて面接で誰が何を見極める必要があるのかを明確にし、合理的な面接回数と適切な面接官を設定することです。
採用面接の手順で何をしたらいいかという正解はありません。面接などの結果を振り返り、どこに課題があるか、何ができるかを考え、PDCAサイクルを回して改善していくことが重要になります。
自社の魅力を応募者にアピールする
求職者から、応募を獲得するために、自社の魅力をアピールしましょう。
企業ごとに魅力となる点は異なっており、一般的に挙げられるものは、下記の6つです。
・事業内容
・仕事内容
・企業文化
・給料
・社員
・福利厚生
特に、仕事内容次第でユーザーを惹きつけることができるため、どのようなやりがいがあるかなどのできる限り多く魅力を伝えるようにしましょう。
もし、自社の魅力が何か思いつかない時は、従業員に聞いてみるのもおすすめな方法です。
労働条件や職場環境を整える
人材確保のためには、離職率改善も重要な施策の1つです。
そのために、労働条件や職場環境を整えて、従業員が働きやすい環境にする必要があります。
離職に繋がる労働環境問題としては、主に下記の5つです。
・低賃金
・長時間労働・サービス残業
・人手不足
・労働生産性の低迷
いきなり全てを改善することは厳しいため、できる限りのことを実施していきましょう。
例えば、ITツールを活用した「生産性の向上」やフレックスタイム制度などの「多様な働き方の導入」などがあります。
評価制度やキャリアパスを見直す
従業員が人事評価に不満を持っているといった不満を抱えている場合は、評価制度やキャリアパスについて見直してみましょう。
例えば、従業員が、公平かつ正当に評価されていると納得できる人事評価を行ったり、ポストや給与など、自分の将来がどうなるのかをイメージしやすいキャリアパスを提示するなどがあります。
人材確保のリアルな成功事例
人材確保するためにさまざまな手法がありますが、実際の企業での取り組み事例もチェックしておきましょう。
飲食店業界の事例
株式会社LOOP様は複数の飲食業を経営する企業です。
これまでは人が欠員したタイミングで、急いで求人広告を利用して募集をかけており、 1回掲載するだけでも数万円という金額がかかり、費用的負担が大きいという悩みを抱えていました。 さらに、求人広告を出しても1回で採用しきれるというわけではないという課題もありました。
そこで、費用を抑え人材確保のために以下のような施策を実施しました。
・エアワークを活用し、複数店舗・複数職種を同時に募集
・月々1万円以下で常に求人を出し続けることができる。
・毎月の新着更新を行うことで、Indeed上で上位表示させるなど、原稿の露出を増やした。
これにより、月平均20件以上の応募獲得に成功し、随時面接・採用活動を行うことができました。
詳しくは、「【通年採用】「欠員してから急いで募集する」から「常に募集し続ける」仕組みへのシフト」をご確認ください。
福祉業界の事例
株式会社 フォープラン様は2018年9月に会社を設立し、直営1拠点、FC店舗50拠点以上と事業を少しずつ拡大している企業です。訪問看護事業もスタートし、更なる成長の為、人員を増員する必要がありました。
募集職種が複数かつ、サビ管・看護師など難易度の高いものが多く採用までなかなか繋がらないという課題がありました。
そこで、人材確保のために以下のような施策を実施しました。
・掲載期限の無いAirワーク採用管理を活用し、有資格者の目に留まる確率を上げる
・Airワーク採用管理の利用を開始し、採用単価の削減
その結果、毎月平均12名の応募獲得
詳しくは、「【社内工数もコストも大幅削減】サービス管理責任者の有資格者採用でも、本当に欲しい人を採用できました。」をご確認ください。
運送会社の事例
厚生労働省の資料で紹介されている「B運送会社」は企業から企業への集荷・配達業務を行っている企業です。
業界全体の人手不足もあり、会社全体が事業拡大傾向の中、人手が不足しており、求人は行っているが応募が少ないという状況でした。
人材確保は中途採用のみで行っており、30歳以上のドライバー経験者を中心に採用していたことから、従業員の年齢構成は45歳前後がボリュームゾーンとなっていました。
そこで、新規人材確保のために以下のような施策を実施しました。
・応募条件を「30歳以上のドライバー経験者」に限定してたものを、20代の免許保有者(ドライバー未経験)に変更
・会社ウェブサイトに、従業員の働いている風景が伝わるページの挿入などの改修を実施
その結果、問い合わせも多くあり、これまでは「面接に来た方をとりあえず採用する」というものだったのが、「会社で活躍してくれそうな方を選抜して採用する」ことができるようになりました。
警備会社の事例
厚生労働省の資料で紹介されている「G警備会社」は平成12年に創業した企業です。本社で勤務している者は10名ほどに留まり、その他の従業員は警備対象である各地で勤務しています。
G警備会社では、慢性的な人手不足と従業員の半数以上が60代以上の嘱託社員であり若手が少ないという悩みがありました。
そこで、新規人材の確保と早期離職の防止を目的に以下のような施策の提案がされました。
(新規人材の確保)
・求人ターゲット層、求人媒体、求人票の記載内容の改善
・求人ターゲット層のリーチを拡大
・若年層が目にすることの多いSNS等のインターネット媒体を活用した採用
(早期離職の防止)
・賃金処遇・評価制度の見直しとして、定期昇給、評価制度の導入
・勤務日数(休日、休暇)、勤務時間帯、時間数、就業形態等の条件面の事前理解の促進
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多くの企業が人手不足の中、より一層人材確保の重要性は高まると考えられます。新しい人材の採用や人材の流出を防ぐために、今回の記事について参考にしてみてください。
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